■ 続編 「新:天邪鬼」第六話

※ 続編の第六話:「第二のアジト」前篇です。。
序章「新しい仲間」/ 第一章「バートルの街」/ 第二章「リュウオゥ」/ 第三章「愚連隊」/ 後編

第六話:「第二のアジトへ」前篇

序章「新しい仲間」

天邪鬼に同行しバートルに潜入する事になったセディの為に、
ジュオが徹夜で、緑の棒を再度改造した。

ねじ式で一本に繋ぎ合わせていた棒を、再び、二本に分解できるようにし、更に、
両端には鋼の兜覆いを付けて、全長を少し長く1.8mに改造した。
二つに分解しコートの身返しに携帯すれば、
武器装備を、他の者に知られることもないし、何よりも、手軽になれる。
そして、全長を長くし、戦いやすく威力もUPさせた。
名前も、「グリーンバー」に改名した。

もぉ一つジュオが、セディに贈り物を渡した。
島の婆さんに頼んで、術系の技のダメージを軽減させる「鎧衣」を作って貰っていたのだ。
天邪鬼にも内緒で、作って貰っていたのだった。
ジュオが喋りだした。
「俺がセディの事を話したら婆さんが感動して、」
「どぉしても、、、その子(セディ)に着てもらいたい。」
「爺さんの事をそれほどまでに慕ってくれて、名前まで変えたなんて、、、そぉ言ってナ、、」
「涙ぐむほど喜んでくれたヨ。」
「そして、丹精込めて緑の石のパワーも入れて作ってくれた。」
「セディ。この鎧衣は、島の婆さんがお前の為に作ったバリヤードレスだ。。」

セディは鎧衣の上に、天邪鬼から貰ったロングコートを羽織り、
身返しにグリーンバーを収納した。

復活の町へ移動して、一週間ほど過ぎたある朝早く、、、
天邪鬼とセディは、バートルへ出発した。
ブレッセの北を通るバートル街道を早足で歩いて、約三日の距離だ。
街道は山の裾野を通り人家は、殆ど無い。
途中に小さな村があるだけだった。

ブレッセからバートルまでの地理と、
バートルの街の様子は町の人達と話し頭に叩き込んでいた。

一日目は、全く人に会わなかった、二日目も昼間は人に会う事は無かった。
ブレツセの町の崩壊が近辺に知れ渡り人々が移動したのであった。

二日目も夕方になり、
泊まる場所を探していた時、天邪鬼が人の物音を聞きつけた。
道から少し奥に入った方角から聞こえてきた。
明かりはついていないが、確かに人の居る気配がする。
二人は、その方向へ向かった。
林の影に隠れたように家があった。
しかし、、、家の中には人が居ない。

天邪鬼が、家の中を気で探査した。
家の中に、確かに人の気配がある。
天邪鬼たちの気配を察知して、身を隠したのだろう。

天邪鬼が、声を出して話しかけた。
「俺たちは大陸から来た者だ、この島を救う為にやって来た。」
「安心してくれ。貴方達に危害を加える為に来たのではない。」
「一晩の宿を借りたいと思い、立ち寄った。夜盗や怪人族の類ではない。」

天邪鬼が話しかけて、、暫くして、
勢いよく、奥の戸が開いた。

眼光鋭い中年の男性が、小型の弓を構えて現れた。
男性は天邪鬼を睨みつけたが、直ぐに弓を下ろした。
「失礼した。」
「最近物騒なので、警戒していたのだが、、、」
「俺の気配を読み取るとは只者でないと感じ、、、緊張した。」
「でも、貴方の目を見て悪人でない事が直ぐに分かったよ。」
「俺は、サブローと言う。」
「妻は昨年、怪人の者に殺された。」
「それからは、俺一人で暮らしている。。。」

「たいした食事は作れないが、今夜は遠慮せずに泊って下さい。」
そぉ言ってサブローは、その夜、天邪鬼達を歓待してくれた。

天邪鬼は何故か、そのサブローと言う男が気に入った。
翌朝、出発の前にサブローを誘った。
「俺達と一緒に闘わないか?」

サブローが、即答した。
「俺は、あんたの様な凄い男を待っていた。」
「女房の仇を撃ちたい。一緒に連れて行ってくれ。」

天邪鬼が、笑った。
「よし、これで両腕揃った。」
「セディとサブロー、、準備出来次第、出発するぜ。。」

天邪鬼のもうひとりの片腕
サブロー

ここ迄で、第六話:序章の完了です。
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第六話:第一章「バートルの街」

バートルの街へは、その日の午後遅く着いた。

「まるで死んだ街だナ。」
「俺は、この街で生まれた。」
「この街を昔のような良い街に戻したい。」
サブローが歩きながら、喋りだした。
「この先に俺が通った学校がある、今は廃校になっているが、
十分寝泊りできる。」
「今夜はそこへ泊まろうか?」
天邪鬼もセディも異存はなかった。

廃校
  廃校

家並みが増えてきた場所に、公園のような感じでその廃校はあった。
しかし、建物の一部は損壊していた。

サブローが先頭になって門を入ろうとした時、天邪鬼が声を掛けた。
「先客がいるぞ。気配からして、一般の人達とは違うようだ。」
「まぁ、遅かれ早かれ、奴らと遭遇するんだし、別に構わないがな。。」

セディが、応えるように
「奴らだったら探す手間が省けるし、避けて逃げるのも嫌だし、入ってみましょう。。」
天邪鬼が決めた。
「よし。今夜はここへ泊まろう。」
「もし、奴らの一味だったら始末する。」

サブローがうなづき、先頭で校舎に向かった。
三人は、先客がいる部屋へ向かった。
未だ、敵と決まったわけではないし、、もし普通の人達なら、挨拶を交わす為にだ。
明かりは付いていないが、先客の居る部屋の入り口のドアをサブローがノツクして開けた。
「こんばんは。」
そぉ声を掛けながら、部屋に入った。
先客は男が8人ほど居たが、
天邪鬼達が部屋に入ると同時に後方のもぉ一つの出入り口から、一人が飛び出していった。

サブローは、一瞬あっけに取られたが、、、
ソブローが、挨拶した。
「今夜は俺達もここへ泊まろうと思っているので、挨拶に寄らして貰った。」
「俺達は、反対側の部屋を使わせて貰う。」
そぉ言って、立ち去ろうすると、、

先客の男達の一人が、声を出した。
「待てぇ。。てめえ達、何者だ。」
「それに、、そこの兄ちゃん。船では世話になったな。。」
そぉ言いながら、セディを指差し、、
「兄貴こいつが、ピンキー姉妹を殺った若僧ですぜ。」

セディも見覚えがあった。セディが、口を開いた。
「船の悪がき四人組の一人か。卑怯な手を使って、シャンに傷を負わせてくれたな。」
「今夜は、ここで何をしているんだ?」
「ここへ迷い込む女性達でも待っているのか?」

セディが喋り終えると、男達の中から「兄貴」と呼ばれた男が、セディの前に寄ってきた。
その男は、鋭い目つきでセディを見つめながら、、
「俺達はこの地区を任されている、ここは俺達の縄張だ。」
「お前達のような危険人物の処理も俺たちの仕事だ。」
「俺たちに逆らう奴は、モーンズ一味に引き渡すだけさ。。」
「だが、お前達には死んでもらう。」
そぉ言いながら、セディの胸倉を掴もうとした。

セディが、自然に一歩後ずさりした。
そして、更に一歩後ずさりした。
男がセディの胸倉を掴もうと、一歩前進し重心を移動させようとしたタイミングに合わせて、
セディが身を引いたのだ。
男は、セディの足元に無様に倒れた。

セディが、笑いながら喋った。
「俺の胸倉を掴もぉなんて十年早いぜ。」
そして、部屋に居る連中に向かって尋ねた。
「お前達は、何者だ?」

倒れた男が、セディの足を掴みに来た。
セディは掴みに来た右足を、タイミングよく「スッー」と上げて、
掴みに来た男の手を、勢いよく踏みつけた。鈍い音がした。
「ウゥゥエェェ。。」男が悲鳴をあげた。

その悲鳴と同時に、三人の男達がセディに飛び掛かって来た。
セディの右足が高く上がった、
そして、向かってきた一人の男のあごにクリーンヒットした。
もう一人には、右ストレートが顔面にヒツトした。
他の一人は、サブローが当身を食らわせた。

部屋の隅に座っていた残りの三人が、立ち上がった。
そのうちの一人が、セディを指差しながら、、
「ほほぉ。。少しは、出来るな。」
「お前は、俺が殺す。」
「ピンキー姉妹を殺った奴は、俺が始末する。」
「後の二人は、処理班が駆けつけるまで待ってろ。」
ボス格の男がそぉ言うと、
二人の男が、天邪鬼とサブローの前に立ちはだかった。
手出しをするなと言う意味らしい。

サブローが、身構えた。
天邪鬼が、サブローにテレパシーを送って、止めた。
天邪鬼はセディにもテレパシーを送った。
「セディ。その男は人間だが、油断せず戦え。」

天邪鬼がセディの意思を読み取った。
「ボス。心配せず、見ていて下さい。」

ボス格の男が、素早い動きでセディの脇へ身を寄せた。
セディも身を引いた。
すかさず、
男は背中から木刀のような物を出して、後ろへ身を引いたセディに打ち込んできた。
セディがバック転してそれを交わした。

続けさまに、男の蹴りがセディに向かってきた。
セディは、それを前転しながら交わした。
男は、いつの間にか木刀のような物を背にしまい、
セディに身を寄せると、パンチ攻撃を掛けてきた。

セディは、フェイスバツクでこれを交わした。
しかし、男のパンチを腹に一発貰った。

男のパンチを腹に受けると、セディが笑い出した。
「ハッハハハ。。」
「もっと、真面目に打って来い。」

男が、激怒した。
「貴様、もぉ容赦しねぇ。」
そぉ言うと、側の棚から鎖鎌を取り出した。
鎖の先には星型の鋭い分銅が付いている。
それを、下から上に、手前から後方に円を描く様に回し始めた。
分銅はおよそ2ポンドの強力な物で、直撃を受ければ致命傷を受ける可能性もある。
「ブーン、ブーン、ブン、ブン、ブン、ブゥ、ブゥ、ブゥ、ブゥ」
不気味な音を立て始めた。
「ブゥーン、、、、、、」
一発目が下手投の様な形で放たれた。
「ズッシィ、、」
セディの脇をかすって、壁に穴を開けた。
男が、ドスをきかせて「ビビルンじゃねえ、今のは小手試しだ。」
「次は、お前のどって腹に穴を開けてやる。」

セディが、応えた。
「よし、俺も本気で行くぜ。」
そぉ言って、コートの身返しのグリーンバーを抜き出し一本に合体させた。

再び男が分銅を廻し始めた。
「ブーン、ブーン、ブン、ブン、ブン、ブゥ、ブゥ、ブゥ、ブゥ」

セディは、男の口元を注視した。
人間は、動作を起こす直前に口元が動く。
それを見ていた。。
セディは、男の動きを見切っていた。
「ブゥーン、、、、、、」
男が分銅の鎖を離す一瞬を見切った。
瞬間、セディは分銅が飛んでくる線上の脇へ身を寄せた。
男の顔が一瞬青ざめた。
分銅はセディに当たることなく、再び壁にめり込んだ。
次の瞬間、セディのグリーンバーが男の腹へめり込んだ。
そして、ツバメ返しで、
天邪鬼とサブローの側に立ちはだかっている二人の男の後頭部を打ち据えた。

セディが、倒れている男達に声を掛けた。
お前達、急所は外してある。
しかし、
次に俺達を襲ってきたら、その時は容赦しないぜ。

天邪鬼が、床に倒れている鎖鎌の男に歩み寄り胸倉を掴み引き起こし、
後ろ首の延髄の秘孔へ指拳を突き入れた。

(この秘孔を突かれると、質問された事柄に対して嘘が言えなくなるのだ。)

そして訊ねた。
「お前達は、超神一味とどう言う関係だ。」

男が答えた。
「俺達はこの街の西側の半分、おおよそ街全体の1/4を縄張りとして貰った。」
「代わりに奴らに奴隷を供給し、西側の警備を引き受けた。」

再度、天邪鬼が尋問した。
「お前達の頭目は誰だ。」
「全員で何名か。。」

男が答えた。
「頭は、リュウオゥ。人数は約160人ほどだ。。」

その時だ。。
後のドアが勢いよく開き、武装した一群がなだれ込んできた。
「よーし、そこまでだ。お前ら、手を上げて後ろ向きに壁に向かって立て。。」
そぉ言って、戦闘服に身を包んだ20人程が天邪鬼達に弓を構えた。

天邪鬼が、睨み返した。
「オイ。この者達を連れて、さっさと帰れ。」
「度胸があるなら、明日の朝ここへ来い。。。そぉ頭目に伝えろ。」

天邪鬼の圧倒的な威圧力の前に、戦闘服の一群は戦意を失った。

ここ迄で、第六話:第一章の完了です。

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第六話:第二章「リュウオゥ」

翌朝早く日の出の頃、外が騒々しくなった。

セディが窓を少し開けて、外の様子を伺った。
「おぅおぅ。。大勢押しかけて来たな。」
「奴らの頭目は誰だ?」
セディが独り言をつぶやきながら外を見ていると、
「ヒューッ。。ドシ、ドシ、ドシ、ドシ、、、、、」
セディが少し開けていた窓に、一斉に矢が突き立った。

セディが苦笑いしながら、、
「おぉーお、、あぶねぇ、危ねぇ。。」
そぉ言いながら、グリーンバーを取り出した。

側にいた天邪鬼が、止めた。
「ここは、俺に任せておけ。」
しかしセディが、天邪鬼に頼み込んだ。
「ボス。ここは俺の腕試しと言う事で、俺に戦わせてくれ。」
天邪鬼が苦笑しながら、承諾した。
「油断せずに戦え。」

そぉ言い終わるのと、同時に、、外から大声が飛んできた。
「俺は、リュウオゥだ。」
「昨夜は、俺の配下の腰抜け共が世話になったそうで、そのお礼に来た。。」
「又、特別に俺を指名しくれたそうで、俺も、気を入れて来たぜ。。」
「どうした、、先ほどの矢に怖気づいたか。。」
「出てこないのなら、火矢であぶり出そうか。」

セディがグリーンバーを一本に繋ぎ合わせると、窓を勢いよく開けた。
「ボス、サブロー。見ていてくれ。。」
そぉ言い残して、窓の外へ飛び降りた。
と、、同時に、矢がセディに向かって束になって飛んできた。
セディは、グリーンバーを風車の様に回して、それを叩き落した。

リュウオゥが手下共に声を掛けた。
「止めろ。お前達は、手をだすな。。」

そして、セディに向かって、、
「お前が、昨夜のボスか。」
「お前達に世話になった腰抜けは、全員始末した、、、、だから、面通しは出来ないがな、、」
「俺が、直に相手をするぜ、、遠慮無しに掛かって来い。」
そぉ言って、リュウオゥがセディの方に歩み寄ってきた。

天邪鬼はセディが外へ出た後、、
裏側から外に出て屋根まで浮上し、外の様子を確認していた。
リュオゥ一味は総勢40名ほどで、全員が武装し、
天邪鬼達のいる建物の前面に配置し
セディを扇の中心にするような形を取っていた。

リュウオゥが、セディの顔をマジマジと見据えた。
リュウオゥが窓の開いている部屋に向かって大声で叫んだ。。
「おーい。ここにいる小僧は、昨夜のボスとは違うな。」
「怖気づいて、出て来れないか。」
「俺は、リュウオゥだぜ。。こんな小僧に用はない。。」
そして、セディを睨み据えた。

セディが、怒った。
「俺を、小僧だと。。」
「だったら、見事倒してみな。」
そぉ言いいながら、グリーンバーを収納した。
「武器はしまった。こい。」

リュウオゥが、再び、大声を上げた。
「俺は、竜拳のリュウオゥだ。」
「俺を呼びつけておいて、出てこないのなら、、この小僧を血祭りに上げるぞ。」

上の方から、天邪鬼の声が響いてきた。
「失礼した。」
「俺が、そのボスだか、、、、、俺の片腕を小僧とはな。。。」

一味らは驚きの表情で、辺りを見回した。

天邪鬼が、もぉ一度声かけた。
「ここだ、ここだ。上だよ。」

「き、貴様。」
リュウオゥが怒りの声を上げた。
他の連中は皆が弓を上方へ構え撃ってきた。
しかし、的を射る弓は少なく、そのほとんどは逸れて行った。
2〜3本の矢が天邪鬼に向かってきたが、
天邪鬼の圧力で、紙飛行機の様な軌跡を描き地面へ這った。

連中が驚きの余り、、、
屋根をもう一度確かめた時には、、

天邪鬼の姿は、リュウオゥの横に移動していた。
天邪鬼は、リュウオゥの肩に手を置くと声を掛けた。
「お前が、リュウオゥか?」
リュウオぅは、度肝を抜かれた様な表情をし、、

「貴様。。」
リュウオゥは、声を荒げて肩に置かれた手を振り払おうとしたが、
天邪鬼に肩を強く摘まれて膝まづいてしまった。

天邪鬼が静かに喋り始めた。
「お前が頭目なら部下達を武装解除し、以後、二度と超神一味と手を組むな。」
「もし次に、超神一味の仲間として現れたら容赦しない。」

そぉ言うと、大きな声で他の者達に向かって、大声を出した。
「おーい。お前達。。」
「俺は、超神一味と戦っている。」
「お前達が超神一味の仲間のままでいるのなら、俺が相手する。」
「武器を全て放棄し、人間としてこの場から立ち去れ。」

しかし、、、、
リュウオゥは、従わなかった。。 必死の形相で渾身の力で、天邪鬼の手を払い退けた。
そして、地面を転がるようにして距離を取ると、配下に合図した。
「撃て。。。撃って、撃って、撃ち殺せ。。」

リュウオゥの叫びと同時に、
又もや、矢が一斉に天邪鬼とセディに向かって放たれた。。
今度は、二組に分かれての連射攻撃を掛けてきた。
「ビュー、ビューッ、ビュー、ビューッ、、、、、」
それは、矢が尽きるまで、数分間続いた、、、
しかし矢は全て、天邪鬼の前方で積み重なるようにして落ちた。

だが、リュウオゥの手下達も怯むことは無かった。
全員が剣を抜くと、切り掛かって来た。

それは、一瞬の出来事だった。。
天邪鬼の衝撃波を喰らい、手下達は瞬時に気絶してしまった。

リュウオゥ。一人になった。
天邪鬼が言った。
「セディ。相手をしてやれ。」

セディが、リュウオゥに声を掛けた。
「来い。俺が、小僧かどうか、確かめてみな。。」

リュウオゥが、大きく深呼吸し構えた。
「俺の竜拳を受けてみな。」

セディが、身構えようとした時、、
リュウオゥの右回し蹴りと、右のフックが同時に来た。
左足を軸にした、振り子蹴りだ。
珍しい技で、さほど威力は無いが、、、
セディも久しぶりに受ける技で、油断した。
右フックを貰った。
少し、ふらついた。

しかし、リュウオゥは、セディを甘く見ていた。
己の右フックが効いたと勘違いし、
距離を詰めて、再度左右のフックを狙っていった。

セディの思う壺だった。
セディは、リュウオゥの大きな右フックを難なくフェィスバツクで交わすと、
その右手こぶしの甲へ手刀を打ち込んだ。
手ごたえを感じた。
「ビッシィ」
リュウオゥの右手こぶしの甲の骨にはヒビが入った。

しかし、リュウオゥは怯む事なく蹴り技に切り替えてきた。
蹴りは、速かった。右でも左でも、どちらでも二段蹴りを放ってきた。
セディが、又も、右の二段蹴りを交わし損ねて軽く貰った。
後へ交わそうとしていたのと、タイミングが合った。
セディが後方へ吹き飛んだ。

今度は、リュウオゥも深追いしてこなかった。
セディが、ゆっくりと起き上がった。
そして、ゆっくりと前進していった。

間合いを詰めると、セディがお返しとばかりに蹴りの速射蹴りを見舞った。
リュウオゥの顔面をめがけて、蹴りこんでいった。
二発目の蹴りの時、リュウオゥが無意識に、痛めて入る右手でセディの蹴りを払いに来た。
リュウオゥが、初めて呻いた。。
その隙をセディは見逃さなかった。
三発目の蹴りは、顔面にクリーンヒットした。
リュウオゥがふらついた処へ、間髪を入れず膝蹴りを右頭部に決めた。
リュウオゥは、後へ倒れ込み、動けなくなった。

天邪鬼が、半分気絶しているリュウオゥを掴み起こし、テレパシーを送った。
「お前の手下達も気絶しているだけだ、殺してはいない。」
「しかし、もぉ一度、、奴らの仲間として現れたら、容赦しない。」
「俺の名は、天邪鬼。超神を倒す為にやって来た。」
天邪鬼がテレパシーを送り終えた、ちょうどその時、、

サブローが荷物をまとめて出て来た。
「もぉ片付いた様で、、、」
「少し早いですけど、出かけますか。。」

セディも、それに答えるように、、、
「出かけましょう。。」

天邪鬼が、うなづいた。。。

ここ迄で、第六話第二章の完了です。この辺りで、 天邪鬼の超能力の謎を少しだけ解説しましょう。

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第六話第三章「愚連隊」

バートルの中心に近づくにつれ、街は異様な雰囲気が強くなっていった。
家並みが密集しているのに、人の気配は少なかった。
突然、前方から、騒がしい喧嘩のような罵声が聞こえてきた。
先ほどのリュウオゥの一味かどうかは分からないが、
戦闘服の一群と愚連隊の様な若者の集団との喧嘩のようだ。
お互いが、武器を手に渡り合っている。

リュウオゥの一味と若者との戦いのようだ。
「化け物共に心を売ったお前達は、化け物と一緒さ、、」
「我々は、死んでも、お前達とは手を組まないよ。。」
「お前達は、人間の敵さ。」、、、、 そんなやり取りが聞こえてきた。
「ギィヤァー。」
「ウァォワー。」

それは、喧嘩ではなかった、、殺し合いの戦いになっていた。
人数は少ないが戦闘服の一群の方が、圧倒的に強さは勝っていた。
次々に、若者達が倒されていった。。

天邪鬼が、、大声で制した。
「止めろ。」
「貴様らは、リュウオゥの一味か。」
戦闘服の一群に、天邪鬼が質問した。

「だったら、どぉした。」
「お前ら三人も、こいつらの仲間か。」
「一緒に、始末してやるぜ。。」
戦闘服の一群の中から、返事の声が聞こえた。

セディが大声で、、
「リュウオゥなら、先ほど廃校で、俺が倒した。」
「お前達も、大人しく武装解除して解散すれば、、良し。」
「武装解除せず解散しなければ、遠慮無しに始末する。」

戦闘服の一人が、セディに向かって来た。
「しゃらくせぇ。。ごたごたぬかすな。」
そぉ言って、鉄の鎖を振り回して向かって来た。

「ビッシュ。。」
セディに向かって来た鎖を持った男の喉元に、サブローの投げた小石が命中した。
男は、うめきながら転げまわった。

サブローが、口を開いた。
「ここに居るお二人は、お前たちの歯が立つ相手ではない。」
「これ以上掛かってくれば、俺が相手をする。。」

別の戦闘服の男が、、
「小ざかしい。ぬかせ。。」
そぉ言うと、長めのヌンチャクを操りながら、サブローに掛って行った。

すばやい動きで、足技も交えての攻めを仕掛けてきた。
サブローは、弦の無い短めの弓でヌンチャクの攻撃を防ぎながら、、
ヌンチャクでの打ち込み時に、弓の打ち込みで男の顔面を狙った。
「ビッシィ」
サブローの弓がしなり音を上げながら、男の顔面に当たった。
男の顔面から、血しぶきが吹き出た。。
「グゥェ。。」
ヌンチャクの男も、地面を転げまわった。

ヌンチャクの男が地面に這うと、残っていた戦闘服の男達が一斉に掛かって来た。
しかし、
周りにいた若者の集団も再び、戦闘服の男達に掛かっていった。

天邪鬼が、再び、
叫んだ。
「止めろ。」
「人間同士で、殺し合いをしてどぉする。。」
「どぉしても死にたいと言う奴は、俺に掛かって来い。」
天邪鬼の凄みのある叫びに、若者達は怖気づいた。

戦闘服の一群も、怖気づいた。
しかし、
一人だけ、戦闘服の男が出てきた。

「さっきから、かっこいい事ばっかし、ほざきゃやがって、、」
「ほざくだけが、戦いじゃないぜ。」
「俺が、貴様の相手をするぜ。」

その戦闘服の男は、天邪鬼よりも一回り大きく、
体格もガッシリして、精悍な顔つきの猛者だ。
「砕いてやるぜ。」
そぉ叫ぶと、天邪鬼に向かって突進して行った。

天邪鬼は、その男の突進を真正面からまともに受けた。
逃げもせず、超能力も使わず、武器も使わず、肉体の力だけで受けた。
「ドッシュ」肉体のぶつかり合う音が周囲に響いた。

天邪鬼は、男の突進を微動だにせず受け止めた。
その男の左襟ぐりを右手で持つと、瞬時に、、
「右内股」で地面に叩きつけた。
男は、背中から地面に叩きつけられた。

天邪鬼は、
仰向けにした男の胸倉を掴みなおすと、片手で宙に持ち上げ、、
後方の戦闘服の一群に向かって押し出すように投げつけた。
「まだ掛かってくるなら、容赦しない。」
「リュウオゥは倒した。お前達も武装放棄し解散しろ。」
「二度と、超神一味と手組むな。」
「この次に、超神一味として現れたら、その時は容赦しない。」

戦闘服の集団は、武器を捨てた、
そして、、、、地面に倒れている仲間を抱えて逃げ帰った。

若者達が、泣く様な歓声を上げた。
泣いている奴も居る。
若者達の中には、女も混ざっていた。男服で、戦っていたのだ。
若者が、喋り始めた。
「ここ数ヶ月街を封鎖され、仲間を殺され、家族を連れ去られ、、」
「命がけで戦ってきたが、、、助けが来たんだ。。」
若者達が、天邪鬼達三人を取り囲み抱き合って泣き出した。。

若者の一人が、天邪鬼に話しかけて来た。
「俺は、リーダーのケン。」
「俺達は、リュウオゥ達と命がけで戦ってきた。」
「奴らには、とてつもない。。強靭な助っ人が居る。」
「ひょっとしたら、その助っ人の手先が、リュウオゥかもしれないけど、、」
「俺達の親や兄弟は、連れ去られたり殺されたり、、ひどい目に合わされてきた。」
「俺達はたまたま、グレて家出したり遊びまわっていたお陰で、難を逃れた。」
「俺達は、街を元の<楽しい町>に戻したい。」
「助けてくれ。」
「あんたなら、あの恐ろしい助っ人に勝てる。。」
「俺達は、死ぬ気で、、あんたに協力する。だから、助けて。。」

天邪鬼が、ケンを抱きしめた。
「俺は、戦う為にこの島に来た。超神は、俺が倒す。。」
「平和を荒らす奴は、俺が命を掛けて倒す。」

セディが、声を掛けた。
「とりあえず、けが人を手当てしてやらなくちゃ。」
「お前達の隠れ家に、案内しろや。」

リーダーのケンが、元気を出した。
「おーい、皆。。引き上げるぜ。」

愚連隊リーダー
愚連隊リーダー
ケン

ここ迄で、第六話第三章の完了です。

ページの始めに戻ります。

続きは、後編でお楽しみ下さい。「第六話後編」へ