■ 続編 「新:天邪鬼」第二話

※ 続編の第二話です。。

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第一章「黒幕」/ 第二章「怪人化した者」/ 第三章「五画場」/ 第四章「暴かれる謎」/ 第五章「超大なる超神」

第二話:「正体を暴け」

第二話:第一章「黒幕」

ブレッセは、二年程前までは小さな田舎町であった、

産業と言えば小さな炭鉱があるぐらいで、他には何もなかった。
農業も、土壌がひ弱で芳しくなかった。
しかし、ここ最近急に人が集まるようになって来ていた。
それも、風体の悪い遊び人風の者が多く集まる様になっていた。

以前はなかった娼館も、何時の間にか二軒も出来ていた。
更に、街を縄張りにした「元締め」も出現していた。 何も無い町に、何の「しのぎ」が有るのだろうか。

その訳は、ブレッセの農村地帯に有った。

食物栽培には適さないひ弱な土地で、蚕の餌の桑の木も、育たないような土地であった。
しかし、
アヘンの元ケシ栽培には、ほんの少しだけの土壌改良をすれば影響なかつた。
そして、そのケシの乳液からアヘンへの精製は炭鉱の中を改造した工場で行っていた。
更に大麻(マリファナ)の栽培も行っていた。
それだけの事を二年程で、周囲に気づかれず行った黒幕がいた。

天邪鬼は、
ブレッセの町へ入る手前で、アヘンの匂いを嗅ぎつけた。
この町にはアヘンが有る、その事だけで、おおよその察しはついた。
天邪鬼の超能力は、以前にも増して数倍の能力を有していた。

天邪鬼には、町が「悪」に変わっている事が分かった。
「ブレッセには、アヘンがある。」
「誰が、何の為に。」
「この町の黒幕は誰だ?」
天邪鬼は、そんな事を考えながら町へ入った。

天邪鬼はブレツセの町に着いて、馬車を降りると
宿を探そうと町を見渡していた。

直ぐ、五人の男に囲まれた。
「オイ。ちょっと其処まで付き合え。」
そう言うと、一人の男に背を押された。

天邪鬼は、
逆らわずに、五人の男共に従った。
2〜300m程歩いて、路地の奥の空き地に連れて行かれた。

男の一人が、光るドスの様な刃物を抜いて、
「オイ。持っている物を全て出しな。」
「逆らうと、あの先の井戸に掘り込むぜ。」
そぉ言いながら、先に見える井戸を指差した。

天邪鬼が、口を開いた。
「お前たちは、盗人か?」
「俺の質問に答えろ。」

それを聞くと男達が皆、武器を出した。
そして、
「旅の者、死にたいらしいな。」
「お前みたいな馬鹿が、最近、、よく来るのさ。」
「あの世へ送ってやるわ。」
「まぁ、井戸の中には大勢居るし、お前も仲間に加えてや、、、、、、、」
そぉいい終わらない内に、五人の男は地面に這っていた。

天邪鬼が言った。
「安心しろ。死んじゃいないぜ。」
「しかし、もぉ一生、、喋る事は出来ないがな。」
「それと、歩く事も出来ないけどな、、、、」

五人の男は、その言葉すら、聴くことが出来ない様になっていた。
天邪鬼に、五感の秘孔を突かれたのである。

天邪鬼は、町の中心に近い、割と大きな宿に泊まることにした。
黒幕が誰なのか、分かるまでは、、目立たない方が良いと思い、人が多く集まる大きな宿に決めたのだった。

部屋に通されて、荷物の整理をしていると、
宿の女将が部屋へ入ってきた。
そして、話し出した。

「ちょいと、お客さん。今夜は遊びに出るのかい?」
「もし、遊びに出るのだったら、[イーチャン館]だけは止めときなよ。」
「あそこはボッタクリで、逆らうと半殺しにされるよ。」

天邪鬼が、答えた。
「そぉですか、、有り難う。」
「心配しなくて良いですよ。」
そぉ答えると、
女将はニコッと笑って、安心して帰っていった。

「今夜、行ってみるか。その方が、話が早い。」
天邪鬼は、そぉ決めた。
そして、夜出て行く為に支度を急いだ。

夜までには、未だ時間が有る。
シャワーを浴びてから、宿の食堂へ下りて行った。

3人ほどの客が、早い夕食を食べていた。
天邪鬼は、問いかけてみた。
「お客さんたちは、ここへは仕事で来たのです、それとも旅行ですか?」
一人の客が、答えてくれた。
「三年ぶりに、炭鉱で働こうと思ってきたが、どぉも、、、、」
「どうも、雰囲気が違う。」
「明日、村に帰るつもりだ。」
「あんたも、長居はしなさんなよ。そんな予感がしてますよ。」

天邪鬼は
食事を済ませて、暗くなるまで部屋でひと寝入りした。

町に夜が、来た。
部屋の窓から外を見ると、怪しげな雰囲気の町に変わっていた。
町の元締め達が、しのぎを行う雰囲気が伺えた。

天邪鬼は、
黒いロングコートを羽織ると、
二階の部屋の窓から、路地側の道へ飛び降りた。
宿から数百m東へ行くと「イーチャン館」を見つけることが出来た。
店に入る前に、周囲を見渡し、おおよその位置関係を頭に入れてから、
店のドアを開いた。

店の中は薄暗くしていたが、天邪鬼には何の支障もなかった。
店の奥から、、甲高い声が響いてきた。
「いらっしゃーいませ。。」
それと同時に、用心棒らしき男達の視線も感じ取った。

店に入ると、個室に通された。
すぐに若い女性がやって来て横に座った。
店内は薄暗いが、天邪鬼にはその女性が「アヘン中毒」とすぐに分かった。
薬漬けにされて働いているのである。
厚化粧と店内を暗くする事で、カモフラージュしているつもりらしい。
少し遅れて、大柄の男が酒を持ってきて、ドスの効いた声で、
「おとなしく遊べ、そぉすりゃ、楽しい事も出来るぜ。」
そぉ言いながら、酒のボトルをテーブルに置こうとした。

次の瞬間、、、
天邪鬼はその男の手首を取ると、グゥイと自分の膝の上に男の上体を引き寄せた。
間髪を置かず、後ろ首の延髄の秘孔へ指拳を突き入れた。
この秘孔を突かれると、質問された事柄に対して嘘が言えなくなるのだ。
そばの女には、当身を食らわせた。

そして、
男に質問した。
「この町を牛耳っている、黒幕は誰だ?」
男が、言った。
「俺は知らないが、元締めなら知っているはずだ。」

天邪鬼が、又質問した。
「元締めとは、誰のことだ。」
男が、答えた。
「数人いて全ては知らないが、俺の知っているのはベルーザさんだ。」

天邪鬼にとっては、聞き覚えのある名前だった。
そのベルーザという人物は、
ジュオから、調査してくれと以来を受けた人物の一人だ。
そして、平和の盾の支部の重鎮でもある男の名前だった。


ここまでで、第一章の完了です。

ついに、天邪鬼が、、、黒幕探しに乗り込んだ。店の謎解きが出来るのか?

ページの始めに戻ります。


第二話:第二章「怪人化した者」

天邪鬼は、部屋に来た男から大体の事を聞き出すと、当身を食らわせて眠らせた。

そうしておいて、
店の女の声色を使って、「きゃー、、誰か来て。このお客さん変よ。。」
「助けてぇー。。」と、自ら叫んだ。

すぐさま、ドタドタと足音を立てながら5〜6人の「荒くれ者」が駆けつけてきた。
「何ごとじゃ。。」
大声を立てながら、ドアを蹴破って部屋に入ってきた。
荒くれ者達は、見ただけで「モンス化」しているのが分る様な連中だった。
天邪鬼は、やつらの心を「テレパシーサーチ」した。

部屋の中には、気を失った大柄の男と女がソファーに転がっていた。
「うぅん。なんじゃ。」
「客の男は、どこへ行きやがった。。」荒くれ者が口々に騒ぎ出した。

その時、、
後ろの方から「オイ。」と天邪鬼の声が飛んだ。。
荒くれ者達6人が一斉に振り返った。
蹴破られたドアの上方に、ちょうど天井に近い付近に、
まるで宙に腰かけている様な状態の天邪鬼が彼らの視界に入ってきた。

しかし、
一人を除いては「一瞬天邪鬼が見えた」と言った方が良いかも知れない。
次の瞬間、天邪鬼の速射砲のような空中からの蹴りで首をへし折られた。

残った一人に、
天邪鬼が命じた。
「この店の店長を連れて来い。」
「それとも、ここで死にたいか。」
一人残った、荒くれ者が部屋の外へ駆け出して行った。
まるで子犬が逃げ出す様に走り去った。

天邪鬼も、部屋を出てロビーの方へ向かった。
ロビーの方角から、女達の悲鳴が響き渡ってきた。
「キャー、助けて。。」
それは、初めて見るこの店の店長の姿に怯えた女達の声だった。
この店の表向きのオーナーは、先ほど酒持ってきた大柄の男らしい。
店の女達は、表向きのオーナーに薬漬けにされ仕切られていたのだ。
店が開業して以来、店長が店に姿をあらわした事はなかった。
裏で男共を指図し、己は外には姿を出さないのである。

荒くれ者が一瞬にして5人も倒される異常事態が起こり、出て来たのだ。
身の丈2.2M、体重300kgは超えている巨人だ。
店長の姿を知っている者は、男達だけであった。
そして、
その顔は、まるで蛙だ。牛蛙そのものである。
何時もは、店の奥の出入り禁止の店長室に居るのであるが、
いざと言う時は、出て来るのである。
それが、元締めから命令されている店長の任務らしい。

店長
元締めの配下

しかし、その風貌は怪獣である。姿を見た女達は悲鳴と共に気絶した。

怪獣とも思える店長が、ドシッ、ドシッ、ドシッ、と近づいてくる。
頭は天井に着くかと思われるほどの巨人だ。
「ウォイ。貴様か、店の従業員を可愛がってくれたのは。。」
「身の程知らずの糞馬鹿が、、、殺してくれるわ。。」
そぉ言いながら、天邪鬼の肩を上から鷲づかみしようと圧し掛かって来た。

しかし、
下から天邪鬼に睨まれると、後ろへ吹っ飛んでいった。

後方へぶつけられた格好になり、店長の怪獣度指数が増した、
「グゥオー。もぉ容赦せんぞ。」そぉ言いながら、脇に立て掛けてあった
サーベルを手に立ち上がろうとした。
天邪鬼が、少しだけ重量波を掛けて、動けなくしてから聞いた。
「ベルーザはどこに居る。」
怪獣度を増した店長はその質問に答えなかった

店長が完全に怪獣に変身し、重量波を押しのけて立ち上がった。
「グゥオー。死ねやぁー。」
天邪鬼に向かってきた。

天邪鬼が、重量波の重度をUPした。
「グチュ」と鈍い音を立てながら床にめり込み、そして、床下の地面にめり込んでいった。
店長の大きな服の切れ端だけが、穴の開いた床に引っかかっていた。
後ろから、残っていた荒くれ者の一人が槍の様なもので突いてきた。
天邪鬼はその槍を難なく交わすと、そいつの鼻っ端へ裏拳を叩き込んだ。
荒くれの顔が半分陥没した。

店の男共を処分してから、店の女達に言った。
「お前達を仕切っていた奴は始末した。」
「奴らは、人間ではない。心は悪の者だ。」
「お前達は、今日から自由だ。逃げろ。」

今の天邪鬼にはそれだけしか言えなかった。
まだ、黒幕の正体も分らず、それ以上の事はしてやれなかった。

天邪鬼は
イーチャン館を出ると、何事も無かったように宿に帰って翌朝まで熟睡した。
宿の者は女将を含め誰も、天邪鬼が夜中に外へ出て行った事に気が付いている者は居なかった。

何時もより少し遅めに目覚め、顔を洗っていると、、、
宿の番頭が、慌てた様子で部屋へやって来た。
「お客さん。夕べは外へ出て行かなくて、良かったよ。」
「今、町は大騒ぎさ。」
「不評の高かった、イーチャン館が何者かに襲われたらしいよ。」

天邪鬼は知らんふりで、質問してみた。
「店は、どんな風に?」
「壊されてしまったのかい。」

番頭が、良く聞いてくれたとばかりに、
「いや。。店は殆ど壊れていないが、店の男達は皆、、殺されたらしい。」
「あっ、いゃ一人、店長(オーナーの事。)が、生き残っているが、、、」
「フガ、フガ、、言うだけで、何も分らんらしい。」
「それは良いとして、、女達が皆狂ったようになっていて大変じゃ。」
「あれは、どぅも薬の中毒みたいらしいって、、大騒ぎしとるよ。」
「中には、裸で町を歩いている女も居たりしてなぁ。。野次馬が一杯じゃ。」

薬漬けにされた女達は、薬が切れて禁断症状が出始めたのだろう。
女達の状況を聞いても、今の天邪鬼には何も出来ない事だった。
女達は、自分の力で立ち直るか、再び元締め達の配下に仕切られるかのどちらかだった。

天邪鬼は、窓の外の野次馬が群がる風景を見つめながら、、、
「悪の者よ。。。元締めや、その配下を使い平和を見だそうとする時、、、俺が裁くぞ。」
「天魔覆滅」

超神が復活したのか。
人を悪の怪獣に変える超神。天邪鬼の新たなる兆戦が今、始まった。

その頃ジュオは、
平和の盾の特別部隊を組織し開拓島の西、約100kmの小さな無人島に陣を張っていた。

此処迄で、第二話:第二章の完了です。ページの始めに戻ります。

第二話:第三章「五画場」

ブレッセの町から西へ暫らく行くと農村地帯に入る。
農村地帯を更に西へ入ると、小さな炭鉱がある。
そして、更に西へ入って行くと再び、農村地帯になっていて、
その農村地帯を抜けると、その西側は山岳地帯になっていた。

山岳地帯
山岳地帯

ブレッセの町の者でも、この山岳地帯付近まで来る者は殆ど居ない。
来る必要が無いから来ないのであった。
何もない場所だった、そして行き止まり、誰も来ない場所だった。

しかし今は、農村地帯を過ぎると、「木の柵」に囲まれてそこから先には進めなくなっていた。

柵の向こうの小さな山を迂回すると、
地元の者でも場所を間違えたのかと思うほど変わっていた。
山岳地帯につながる小高い山の一つが、姿を変えていた。
小高い丘、広大な台形の平地に変わっていた、
二年程の間に、人間の力でここまで変えようと思うと、不可能に近い。

そこには、
大きな建物を中心に五角形に小さな建物が並び、周りには田畑までが出来ていた。
「五画場」に変わっていた。
そして、更に、、トンネルが炭鉱まで続き、
五画場への行き来はそのトンネルを使い炭鉱経由で行われていた。

その五画場こそ、超神が創った地上支配作戦物の一つだった。

五画場への入り口となる、「炭鉱」と農村地帯の外れの「柵」には、
「刃と呼ばれる守護の者』が就いていた。

刃と呼ばれる守護の者は、
「元締め」よりも上の地位を与えられ、守護を使命に創られた屈強の悪の者である。
その力は、魔王にも並ぶ程であった。

このあたりで、第二話に登場する人物群を紹介しておこう。


此処迄で、第二話:第三章の完了です。ページの始めに戻ります。

第二話:第四章「暴かれる謎」

天邪鬼は、宿に暫く滞在する事にした。
宿帳には、名前を「ハィイェン」にし、史跡調査の為と書いた。

三日目の朝、町の騒々しさで目が覚めた。
部屋の窓から下を見ると、数人の屈強な男達が行き交う男達を一人づつ呼び止めて面通ししている。
恐らく、昨日のイーチャン館の出来事を知り何者かが廻してきた手先だろう。
すぐに、この宿も調べに来るだろう。

天邪鬼の察したとおり彼らは、「捨て札」と言われる超神の指示に従う者達だった。

天邪鬼には、一目見れば、彼らがどれほどの力量を持っているかが察知できる。
街の人達や彼らの一味に覚られる事なく、
彼ら全てを始末できるほど彼らが「柔な者達で無い」事は察しがついた。
天邪鬼は夜になるまで、隠れる事にした。

部屋の荷物はそのままにして、
見られてはまずい資料だけ、小さな鞄に入れた。

宿の天井裏へ隠れる事にした。
部屋は、史跡調査にでも出て行ったかの様な、雰囲気にしておいた。
二階の廊下の天井裏へ隠れる事にした。

天邪鬼の正体は、出来る限りの時間伏せておきたかった。
もし、彼らを操って居る者が「超神」だとしたら、
どぉ立ち向かって行けば良いか、見当が付くまでは伏せて置きたかった。

天井裏に隠れて、一時間もすると、彼らが宿の部屋改めにやってきた。
天邪鬼は、自らの気配を消した。そして、聴力を強めた。
彼らは、全部で五人。
二人は、平和の盾の者と名乗っている。
屈強な者(捨て札)は三人。
平和の盾の開拓島支部は、既に悪の組織に変わっている事を天邪鬼は確信した。

平和の盾の者と名乗る男が番頭に尋ねた。
「この部屋の者は、何処へ行った。」
番頭が答えた。「へい。多分史跡の調査ではないかと思いますが、、」
屈強なる者(捨て札)が三人、部屋の気配を探っている。
三人とも首を横にふった。そして、平和の盾の者と名乗る男に向かって呟いた。
「この部屋には誰も居ない。」

平和の盾の者と名乗る男が、もう一度番頭に命令した。
「この部屋の客が帰ってきたら、盾の町支部まで出頭させろ。」

そして、次の部屋に移った。
その部屋には、客がいた。
平和の盾と名乗る男が尋問した。
「お前は、何処から来た。」
「一昨日の夜は、何処にいた。」
やはり、イーチャン館の事を聞いている。

一時間程で二階の部屋を見終えると、二階の廊下の辺の階段を上り三階の部屋へ移動した。
彼らが階段を上る時、天邪鬼は五人をテレパシー探査した。
天邪鬼は、ほぼ読み取った。
屈強な者達は、「捨て札」と言われる超神の直参。
平和の盾の者と名乗る男は、「上札」と言われる超神の悪の管理の遂行者。

しかし、それ以上の事は読み取れなかった。
深読みし、隠れている事を悟られない為に浅めに読み取った。
それで、十分だった。

彼らが宿から引き上げて出て行くのを確認してから、
天邪鬼は他の人に悟られないように部屋に戻った。

天邪鬼に、心配が一つあった。
セディの事だった。
多分、今日の昼か午後の駅馬車で、この町へやって来るだろう。
その時彼らと遭遇したら、きっと尋問されるに違いない。
いかにセディと言えど、捨て札を相手では勝ち目が無いだろう。

天邪鬼は、急ぐ事にした。
先日と同じく、部屋の裏手の窓から、路地側へ飛び降りた。
高さは優に6mあるが、天邪鬼に取っては何でもない高さだ、音もなく着地した。。

宿の裏側に当たり、人通りは殆どない。
誰にも気づかれず、宿の外へ出た。
この当たりの地理は、一昨日の夜、頭に入れてある。
裏道を人に気づかれず、平和の盾の町支部まで行く事などは容易であった。

平和の盾の町支部の横手にたどり着いた。
外から中の様子を伺ったが、人は居ないようだ。
建物の裏手に周り、建物を見渡した。
三階の窓が開いている、
天邪鬼は、浮遊した、そして三階の窓から中に入った。

中に入ると、血の臭いが有る。多分、犠牲になった人達のものではないかと想像出来た。
建物は、頑強に出来ている。
一階の入り口のドアは二重になっている。一階と二階の壁は防音壁になっている。
窓も一階と二階は二重窓になっている。
三階の窓が開いていなければ、忍び込むに少し手間取る建物になっている。
しかし、天邪鬼にとっては幸いした。
この建物の中で彼らを始末できれば、目立つ事が防げるからだ。

正午過ぎに、彼らが帰ってきた。
「中札」と言われる者も三人居る、合計8人だ。
彼らが全て建物に入って、中からドアに鍵を掛ける音を確認してから、、、
天邪鬼が、二階から声を掛けながら下へ降りていった。

「宿に泊まっている、ハィイェンですが、、」
「宿の番頭さんから。盾の町支部へ行けと、言われまして。。」

捨て札の一人が、形相を変えて
「貴様、何処から入ってきたか。。。」そぉ言いながら、天邪鬼の胸ぐらを鷲掴みに来た。
天邪鬼は間髪を入れず、そいつの手首に波紋を流し込んだ。
波紋を流し込まれた捨て札は、声を立てる暇もなく瞬殺された。

同時に、上札の二人には重量波を浴びせた。頑丈な建物の壁に重量波によってぶつけられ、
押し潰れた。

向かって来た中札の一人には、横水平蹴りで首をへし折った。後の二人は顔面に正拳突きを入れた。
二人とも、顔が陥没した。

残った捨て札が、二人同時に「魔者」が得意としていたスクリュードライブをダブルで放ってきた。
天邪鬼は、それをジャンプして交わした。
スクリュードライブが当たった壁に、ドッシィという大きな音と共にポツカリと穴が開いた。

しかし、以前の天邪鬼ではない。スクリュードライブ如きは、恐れるに足らなかった。

浮かぶ島に篭り、己自らも緑の石の気を十分に吸収し、
魔王の遺品「サーバー」は「イージスの棒」に進化させていた。

こんな捨て札の二〜三人に武器など使う必要はなかったが、短時間に戦いを終らせる事を優先させた。
天邪鬼は、もう一度天井までジャンプすると空中で、緑の指輪の横に張り付いているイージスの棒を取った。
そして、着地すると同時にイージスの棒で捨て札二人の首をへし折った。
8人の始末に要した時間は、わずか二分程であった。

天邪鬼は、又、来た道順を人目を避けて宿まで帰った。
そして、今度は正面玄関から「帰りました。」と、挨拶しながら二階の自分の部屋に戻った。
天邪鬼が呟いた。
「飯でも食ったら、セディを迎えに馬車停まで行くか。。」

しかし、
この時天邪鬼は、これから待ち受ける恐ろしい出来事を予想する事すら出来なかった。

此処迄で、第二話第四章の完了です。ページの始めに戻ります。

第二話:第五章「超大なる超神」

その日、天邪鬼の思ったとおり午後の駅馬車で果敢な青年風の男が降りてきた。
セディだ。
天邪鬼が馬車停に迎えに来ているの知ると、テレ笑いしながら降りてきた。
天邪鬼が目で合図すると、無言で後ろを着いてきた。
宿には、史跡調査助手としてセディを紹介した。名前は偽名にした。。

部屋に上がり二人で話しを始めた頃から、外が雨になった。
さっきまでは良い天気だったのに、急に雲行きが悪くなり雨に変わった。
夜になっても雨は止む様子はなく、降り続けた。
翌朝も雨だった。
そして、一日中雨は降り続いた。
その次の日も、終日雨は降り続いた。
そして、セディが来て三日になっても雨は止む様子を見せず降り続いた。
四日目に入っても雨は降り続き、時折雷が鳴り始めた。

ブレッセの街の西側には、山岳地帯を源流とする小さな川がある。

その川の水位が上がり始めたと宿に知らせが入ってきたのも、雷が鳴り始めた頃だつた。
天邪鬼もセディも、雨の事は気に留めていなかった。
今までにも、一週間も雨が降り続いた事は幾度かあったし、季節の変わり目の天気ぐらいに思っていた。
それに、此れまでの経緯をセディに話して聞かせるには、天邪鬼に都合の良い雨に思えた。

しかし、その雨は違っていた。
降り出してから、一度も止む事がなかった。
一般の雨は降ったり止んだりしながら、又時折、雨が途切れたりする事も有るが、
この雨は、一時たり一秒たりと止む事がなかつた。

雨が降り出して、一週間が過ぎた。
ジャントリアからの駅馬車も来なくなった。
ジャントリアも雨が凄いらしく、
そのため
山岳地帯から流れが続いている川の下流の堤防が決壊したかもしれないとの噂が広がった。

ブレッセの町の西側の川も、堤防の決壊が近づきつつあった。
その頃になって、天邪鬼も雨降りの様子がおかしい事に気づいた。
雷も激しく鳴り響くようになった。
そして、天邪鬼は雷の音にリズムの有ることに気づいた。
「ゴッロ、ゴム、ゴロ、ゴロ、キィカキィカ、ギィードドッドドド」

「誰だ、我が僕達を殺した奴は。我が力を知れ。」

セディや、他の者には雷の音にしか聞こえていないが、天邪鬼には空からの響きに聞こえ始めた。
そして8日目、遂に落雷が始まった。
方向はブレツセの上流方向だ、激しく落雷音が響き始めた。
まるで、地面を揺るがすかの如く落ちている。

その日の午後、町の世話役組から宿へ非難警告が来た、
川の上流が落雷により、「土砂で人工ダム化し、決壊しそうだ」との知らせだ。
雨は、益々強く降り始めた。
雷もより激しく鳴りはじめた。

又、落雷した。
「ギギィガ、ゴッロ、ゴム、ゴロ、ゴロ、キィカキィカ、ギィードドッドドドン」

天邪鬼が、今度は、はっきりと雷の音中の声を聞き取った。」

「我が力を見くびるな、お前達を皆殺しにも出来るぞ。」

しかし、読み取った瞬間。。。。。
「お前の居場所を掴んだぞ。」そぉ、返事が返ってきた。
天邪鬼が、唸った。「しまった。。。」
雨と、雷は超神の仕組んだ罠だったのだ。

天邪鬼の正確な居場所を探す為に、
何日も雨を降らせ、そして雷の音に混じらせて天邪鬼に呼び掛けて来ていたのだ。
天邪鬼が、超能力を使ってそれを識別して聞き取った時に「逆探知」されたのだった。

天邪鬼が、叫んだ。
「セディよ。俺の後を追うな。逃げろ。」
「俺は、どんな事が有っても死なん。」
「俺の事は心配するな。」
「この鞄の中を受け取れ。」
そう言って、小さい鞄をセディに投げると、
黒いロングコートを掴み裏の窓から下へ飛び降りた。

セディが叫んだ。
「天邪鬼さん。。。」

天邪鬼が、もう一度叫んだ。「俺を追うな、逃げろ。」

そぉ叫びながら、
天邪鬼は土砂降りの雨の中を町の西の方向へ走った。
家並みが途切れた場所まで来ると、天邪鬼は立ち止まった。
ロングコートに身を包むと、イージスの棒を取り出し2M程の長さにし、
そして自分の周りを球体バリアーで囲んだ。

その時だ、上空から竜巻のような巨大な否妻が天邪鬼めがけて落ちてきた。
天邪鬼の位置を確かめるように、二回ほど反転して落ちて行った。
巨大な竜巻のような否妻が当たる寸前に、天邪鬼の球体バリアーが白く輝いた。

巨大な否妻が、天邪鬼の球体バリアーに激突した。
「ギャャシャーン」と巨大音が発生した。

巨大否妻竜
超神稲妻化の姿

天邪鬼は、
巨大否妻がぶち当たる瞬間、イージスの棒の気と自らの気を最大にした。
球体バリアーは、持ちこたえた。
以前の天邪鬼ではない、精進を重ねパワーを何倍にも成長させていた。
しかし、竜巻の如き否妻に球体バリアーごと掴まれて、空高く運ばれた。

竜巻の如き巨大な否妻は、白く輝く球体バリアーを空高く掴み上げると反転して、
地面に向かってまっすぐに急降下した。
ちょうど、街の西側の川の上流で「土砂で人工ダム化」した付近に激突した。
そして、そのまま地下数百mの岩盤迄、球体バリアーを埋め込んだ。
次の瞬間、その衝撃で人口ダムが決壊した。
超大な土石流がその上に流れ込んできた。
天邪鬼は、球体バリアーと共に地下深く封印された。

超神竜
超神長竜
超神竜 有体化した時は、様々な竜に変化する事も有る。
セディは、宿の屋上からその一部始終を見た。
「天邪鬼さんが、、、」
「天邪鬼さんが、、、」
セディは泣き声を立てながら、、、
慌てて、宿の一階へ駆け下りた。

「皆、逃げろ。。堤防が決壊したぞ。。。」
「北へ逃げろ。」
そぉ叫びながら、、宿の北方向へ走った。
小さい鞄と、緑の棒だけ持って、、走った。
自分の背の後ろから、巨大な土石流の音が響いてくる。
後ろを振り返る余裕もない、只走った。

セディは、どの位走ったか覚えていない。
数百mを必死で走り抜いた。
土石流の音が小さくなった、それに、雨も上がった。
セディが後ろを振り返った。
町の約1/3が、土石流に飲み込まれていた。

セディは、腰が抜けたようにその場へしゃがみ込んだ。

ココ迄で、第二話の完了です。
超神の恐るべき力により地下深く封印された天邪鬼は、生還できるのか。
正体を暴くどころか、逆に封印されてしまった天邪鬼の運命は。。戦え天邪鬼。。

続きは、第三話をご期待ください。近日公開予定です。

ページの始めに戻ります。


wujingと天邪鬼の正門